カーテンを開けると、朝の光が差し込み、
片隅のカレンダーを優しく照らす。
そっと視線を向けると、
赤く囲まれた日付、小さく書き込まれたメモ。
日々の出来事が、そこに確かに刻まれている。
カレンダーを一枚ずつめくるたびに、
新しい予定を書き込み、ひとつずつ日々を重ねていく。
そうして時は流れ、やがて年が巡り、
新しいカレンダーを掛ける日が来る。
そんな時、
取っておいた去年のカレンダーをめくりながら、
春の始まりに花を見に行ったこと、
夏の暑さに耐えながら乗り越えた日々、
秋の静けさの中で感じた寂しさ、
冬の寒さの中で交わした温かな言葉。
ひとつひとつの出来事を思い返す。
そのすべてが、時を重ねるほどに、
愛おしい記憶へと変わっていく。
それは、時間を記録し、思い出を紡ぐ、
小さな物語なのかもしれない。