静かな放課後の教室。
ひとつの机に集まる数人の生徒たち。
広げられたのは、印刷されたばかりの学校新聞。
編集長の男子生徒が、満足げにページをめくる。
「ここのレイアウト、ちょっと詰めすぎたかな」
そう呟くデザイン担当の女子生徒。
「あー、それも味じゃない?」
笑いながら肩をすくめる記者担当の生徒。
次のページは文化祭の特集。
そこには、真剣な眼差しで準備をする生徒たちの写真が並ぶ。
「これ、来年も読み返したら懐かしくなるよね」
誰かの言葉に、全員が一瞬手を止めた。
外では部活を終えた生徒たちが帰路につき、
校舎には夕暮れの影がゆっくりと落ちていく。
編集長が新聞を静かに畳み、机の上にそっと置いた。
きっと、何年か先にこの紙を開いたとき、
この日、ここで笑い合った時間が蘇るだろう。